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牛脂の融点測定

外山です。

 今日は、えりも牛、上田牛、市販の国産牛の牛脂の融点を測定してみました。名古屋生活クラブで扱っている牛の脂は、高級黒毛和牛の様に口の中でとろける様な脂では有りませんが、くどさはあまり感じません。実際の融点は、どれくらいなのでしょうか?

 簡単なので、家庭でも出来ると思います。牛肉だけでなく、牛肉と豚肉の比較など、いろいろ応用できますので、自分で試してみるのも良いかもしれません。魚は、かなり冷やさないと難しいかも。


(原理)
 毛細管(細いガラス管)の中で固めた牛脂を、水浴中で少しずつ温めていき、融けるときの温度を観察する(融けると牛脂が上に上がってくるので、目視ですぐにわかる)。

(準備するもの)
牛脂:肉から脂身の部分を集めても良い
温度計:料理用の温度計でも良い。10〜70℃の範囲が計れるもの。出来れば、0.1℃刻みで表示されるもの
ホットスターラー(加熱しながら撹拌する装置):100℃ぐらいに設定できるホットプレートを使って、手でかき混ぜても良い。
100mlのガラスビーカー:底が平らなコップでも良い
温度計を固定する台:ロウト台を使いましたが、固定できれば何でも良い。
毛細管:1mm程度の太さのガラス管。今回は、血液検査に使用するヘマトクリット毛細管を使いました(ネット上で売っています。ヘパリンは必要ありません。両端が開いているものを使ってください)


(方法)
・脂を融かして、毛細管に入れた
1. 毛細管の端から1 cmのところにマジックで印を付けた
2. 脂を100℃程度に加熱し、肉や筋と融けた脂を分けた(電子レンジの弱、120℃のホットプレートなど。牛脂の中にも、融けやすい成分と融けにくい成分が混ざっているので、しっかりと融かす。ただし、熱をかけすぎて変質させない様に注意)
3. 融けた脂に毛細管の先を着けて、1cmぐらい脂を吸い上げた(勝手に上がってきます)
4. 冷蔵庫で、十分に冷やした

・融点の測定
5. セロテープで、温度計に脂を入れた毛細管を固定(温度計の先と毛細管の先が同じ高さになるようにする。脂が融けないように注意)
6. ビーカーに冷水を入れた(10℃ぐらい)
7. 毛細管を貼り付けた温度計をセット
8. 水の温度が均一になるように撹拌しながら、温度を上げた(1分間に1℃ぐらい上がるペースで)
9. 脂が融けて、1cm上がったときの温度を融点とした


こんな感じに、同じサンプルを3本ずつセットしました。


まだ融けていません。白い部分に固まった脂が入っています。


左側が融けました。見にくいですが、透明になった脂が、水面の上まで上がっています。


両方融けました。

(結果)
 今回は、えりも牛(短角牛。今回はメスです)の牛脂、1年ぐらい前に作った上田牛(去勢したホルスタインのオス)のヘット、市販の国産牛こま切れ(おそらくホルスタイン)の脂身を測定してみました。

えりも牛   28.7℃
上田牛ヘット 44.9℃
市販の牛肉  36.4℃

でした。
 えりも牛は、低い温度で脂が融けますが、市販の牛肉は体温程度、上田牛のヘットは、体温よりかなり高い温度で融けました。
 上田牛のヘットは、1年ぐらい冷蔵庫で眠っていたものなので、変質しているかもしれませんし、1頭の中でも融点に違いがあるので、これだけではわかりませんが、結構違うんですね。

道長さんのぬか漬け交流会




大川原です。
6月19日(木)に安城市にて、漬け物本舗 道長さんによる、ぬか漬け交流会がありました。

私自身、簡単なお漬物は家で作るものの、ぬか漬けは難しいイメージがあって初挑戦!
酸味が出過ぎてしまうなど、失敗したと思った時の修復方法なども丁寧に教えてくださいました。
とにかく、自分で糠床の味を見ることが大事だそうです。

漬物は加工食品の中でも、特に添加物・化学調味料の使用が多いもの。
安い材料で簡単に作るためというのもあるのでしょうが、漬物にはたくさんの生きた菌がいるので、どんどん変わってしまう漬物の味を変えないようにするためというのもあるようです。

道長さんは添加物・化学調味料は一切使いません。
原料の野菜も、無農薬や農薬を極力使わないように作られたものを選んでいます。
そんな道長さんも、25年ほど前までは、ソルビット(人工甘味料)とアミノ酸を使用していたそうです。
無添加に切り替えてすぐは、経済性と利便性において、とても苦労があったようですが、やめようと思ったのはなぜかと質問したところ、「自分の作ったものを食べる人の事を考えたら、安心安全で心のこもった美味しいものを食べてもらいたいと思った」という答えが返ってきました。
シンプルですが、母が家族の健康を想って作るように、食べる人の事を考えて作られているんだと、愛を感じました。

「生きて腸に届く○○菌」など、どれか1つの有用な機能が突出しているものをとれば良いのではなくて、色んな細菌のバランスが大事。
免疫を活性化したり、免疫を調整したり、いろんな細菌一つ一つに色んな機能がある。だからこそ、たくさんの細菌がいることが大事なんですね。
そう考えると、人間も同じだなと思いました(*^^*)
たくさんの菌がいると、同じ材料の糠床
でも家庭によって味が変わってくるし、安定させるのも難しい。でも、それが自然でいいんですね。

試食で食べさせてもらった道長さんのぬか漬けは、野菜の他に豚肉とサバもあったのですが、これがまた美味しいと大評判!こんなに美味しいなら、やってみよう!という方が多数でした。

明日、糠床から出して食べるのが楽しみ♪
これから、どんな糠床になっていくのかも楽しみです。




福島第一原発避難エリア内で放棄された牛の体内の人工放射性物質

大川原です。

論文紹介第2弾です☆
記事リンクはこちら 

2011429日から1115日にかけて、福島第一原発から20Km圏内の79頭の牛を捕獲して、臓器中の放射性物質濃度を測定したものです。

バンダジェフスキーの研究で、内分泌器官にかたよって移行するという人での研究もありましたが、これをみると、セシウムは全身にまんべんなくひろがっています。と、いうことは、生体濃縮しにくいということ。このことから、一つの情報に固執するのではなく、いろんな情報を見ていく必要があるんだなと思いました。

 テルル -132はテルル -129mの26.7倍放出されており、テルル –129mが腎臓に7000ベクレル/Kg蓄積していたことから、その26.7倍の蓄積の可能性があり、そのテルル -132がヨウ素 -132に変わって甲状腺に移行して被曝をもたらしていた可能性があります。
ということは、甲状腺がんの発症率を考えるときに、ヨウ素のみではなく、テルルも含めて考えないといけないのではないかなと思いました。

 

 

 

 

 

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春ちゃんのビバ☆生産者さん!3

5/24にスタッフ6人で、4時半に名古屋の会社を出発し、栃木県・みんなの未来の根岸さんのお宅と畑へ行ってきました。
畑の見学とじゃがいもの芽抜きのお手伝いをさせてもらいました。

栃木県も放射能の影響があります。
今まで自分で作っていた腐葉土が使えなくなり、購入しなくてはならない。
購入費用は負担してもらえるけれど、買ってきた腐葉土では思うように育たないそうです。
敷地内で薪を作り、薪ストーブで燃した木灰を肥料に使っていたけれど、それも使えない。
すぐそばにあるもので循環できていたことが、できなくなってしまった。
すごく悲しいだろうなぁ。
東電はこういうことまで補償してくれないですし。

それでも、いつもニコニコしていて感謝と優しい心に溢れている根岸さん。
伺ったときもニコニコしながら「虫って面白いんだよなぁ」と、害虫の話をしていました。
震災後すぐ、汚染されてるかもしれない、安全でないかもしれないものをお客様に届けるわけにはいかないと自ら出荷を止めてくださいました。そして翌年、売上げがかなり落ち込んでしまった時にも根岸さんは「これだけ売っていただいて有り難うございます」と感謝の言葉を述べられていました。
これだけ人を思いやれる、感謝できるってなかなかできないと思います。

今回お会いして改めて、根岸さんの想いのこもった野菜を食べたいと思いました。
昼食で出してもらったカブが最高に美味しくて、うなるほど!根岸さんご自身も一番のオススメはカブだとおっしゃってました。
もともと大好きなルッコラも本当に美味しかった!サラダで食べるくらいだったけれど、根岸さんのオススメはおひたしだそう。おひたしにすればたくさん食べられるし、早速試してみようと思います。
ルッコラはビタミンEが豊富で抗酸化作用があるそうなので、みなさんもぜひ試してみてください!

根岸さん、大好きです!



笠ぽっぽ農園 河合さんから、春菊の花


先週、奈良県の笠ぽっぽ農園河合さんから、春菊の花が届きました。
初めて見る春菊の花。
菊科だから、やっぱり菊っぽいんですね。

(写真はパートの山本さんがご自宅に持っていって撮ってくれました。)

青ねぎの納品とともに送ってくれました。

4月5月に春菊を出荷していただいたときに、
こんなお便りを河合さんからいただいていました。

余談ですが、“春菊”とどうして言うのか考えてみました。
春にトウ立ちして黄色い菊のような花を咲かせるからこう呼ぶのかもしれませんね。
料理法でひとつ、関西地方では春菊をホウレンソウと一緒に、
少し混ぜておひたし、和え物にしたりします。
春菊のみだと香りが強いのでそうするようです。
関西地方では、別名「菊菜」、マイナー野菜ではなくほうれん草に並ぶメジャー野菜です。
コナツナの方がどちらかというとマイナーかもしれません。
地元の直売所でも春菊の方がよく売れます。
ところ変われば品変わる、食文化というもの興味深いです。

ただの野菜の生産者と流通の関係じゃなく、
畑とのつながり、人とのつながりなど
大事にされているのが伝わってきます。

もしかしたら来週は河合さんのスナップエンドウとキヌサヤが野菜セットに入るかもしれません!
(野菜担当:瀧岡)